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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~

第15章 ドレスコード


何か後ろめたいことでもありそうな表情だ。

「……」

「…っ」

見つめる私の視線にいよいよ堪えきれなくなったらしい藤堂さんは、僅かに身体を前のめりにさせて口を開く。


「立花は……、大丈夫なのか」

「……。ちょっと文脈に無理があります」

「いやっ、何だ? つまりだな…っ」

「……」


今の藤堂さんは落ち着きがないだけじゃなく歯切れも悪い。

それでも遠慮しない私は目をそらさずにグラスに注がれた赤ワインを口に含んだ。


さぁ、白状しなさい


「つまり、葉川くんのことなんだが…」


それはもうバレてるから


「…っ…立花は、彼と何かあったりするのか?」

「…と言うと?」

「そのままの意味だ…!」


もとから控えめだった声をさらに小声にして話す藤堂さんは、アルコールで少し赤くなった顔をハンカチで拭った。

何かに動揺しているのかしら。


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