後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第3章 たらしな新人くん
中身はどうやら違うみたいだけど。
今だって…外見に騙された穂花がさっそく困ってるじゃない。
「…っ…すぐにいい人が見つかるといいわねぇ」
「…はい、なるべく早く捕まえます」
「あっ…はは…、葉川くんってば肉食系~」
穂花はよく喋る明るい子だけど、それが原因で地雷をよく踏む。
そして踏んだときの対処が下手だ。
ハァ…
そろそろ助けよう。
「ところで」
話がおかしな方向にそれたのだから、軌道修正。
「葉川くんの勤務はいつからですか、藤堂さん」
「あー、今日からという事にしているが。初日だからなぁ…。私達が使っている図面ソフトとデータ管理の方法を、立花から説明してやってほしいんだが」
「いいですよ」
「それが終わったら、今日は帰してやってくれ」
「そうですね」
少々強引だが、話の軸を引き戻す。
…よし、なんとか上手くいったみたいね。
───…