後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第19章 優先席は彼の席
[ これから事務所に戻ります ]
[ お昼、一緒にどうですか? ]
開いたLINEにはそのふたつが。
言葉遣いが事務的だから、この状況で少しホッとしてしまう。
[ お疲れ様 ]
[ 今日は穂花とランチに出てるから、無理 ]
私のほうも事務的に(と言うより、これ以外の返し方を知らないんだけれど)彼の誘いを断った。
さっさとスマホをしまった私に対して、穂花はどこか不満そうである。
「誰からですか?」
「葉川くんよ」
「やっぱり~! それでそれで、何て内容だったんですか?」
「お昼を一緒にどうかって…」
「きゃああ~っ」
「え、何…!?」
そんな穂花の質問に正直に答えたところ、うって変わって興奮した様子で彼女が悶えた。
椅子に座ったまま地団駄( ジダンダ)を踏んでいる。