後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第21章 終章~この身勝手な小悪魔と~
『 その賭けに俺が勝ったらどうなる? 』
『 んー…そうですね…。先生にぴったりの女性を探して、結婚相手として手配しますよ 』
『 ハァー、…いらん 』
『 愛人にしておきましょうか? 』
『 なんでそうなるんだ…っ 』
──…
藤堂さんから事の成りいきを簡単に告げられた。
「それが賭けの内容ですか」
「あまり本気にはしていなかったさ。…まさか、彼が本当に立花をモノにするとは…!」
「……」
「まさかあの立花が…仕事しか頭にない立花が…っ、彼のような若者と付き合うなんて予想外で」
「──…言わせてもらいますが、藤堂さんが知らないだけで私にだって男の影はありますから。葉川くんだって八人目の彼氏です」
「──ッッ」
失礼なことを繰り返す上司だ。
容姿と才能だけ見れば文句なく優良物件なのに、女にモテないのはこういうところよ。