テキストサイズ

後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~

第5章 カラダから始まる



「何か得るものがあるのなら、友人から始めてみるのも悪くないですけど」

「あるに決まってるじゃないの」

「例えば?…まさか信頼関係とか言わないですよね」

「……」


生意気なことを聞くわね。

身体から始めるなんて不純だし

好ましい関係を築くには、それなりの順序を守るのが必要に決まって…──。






“ ……いいえ。葉川くんの言うとおりかもね ”




そうだ、私は過去七回…結局何も築けていない。

きれいな付き合いをしてきた筈なのに、どれも失敗に終わっているのよね…。

それを考えると、葉川くんの質問に答えを返すことができそうになかった。

偉そうに彼に説教できるほど、真剣に恋をしてきたわけでもない。



…なんだか


そんな自分に…嫌気がさしてきた。



「…先輩?」


「……いいわよ」



途端に全てが、面倒になって。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ