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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~

第6章 後輩くんの挑戦状


そこに官能さはなく、ふわりと舞う桜の花びらのように優しかった。

私に馬乗りになっていた葉川くんは同時に身体を起こし、おもむろに顔が遠のく。



「──…僕に惚れてもらいます。
 後輩ではなく、男として認めてもらいます」


「……!」


「やり逃げは駄目ですよ? 季 里、さん」



セックスは惚れてもらうまで待ちましょう──

それでいいですね? と言って微笑みを張り付けたその顔を見上げながら

拘束がなくなったにも関わらず、私の身体は少しも動かない──。



安心したのか、驚いたのか、怯えているのか

今の自分がどんな状態かなんて…これっぽっちもわからなかった。














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