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WーWING

第2章 ふぅ~

「なによ。文句あるの?」


「ありすぎるよっ!! 姉ちゃんまで、俺をキモいっていうのかっ!?」


「な……そりゃ、キモいだろっ!! 弟が自分の脱いだパンツを匂ったり、ナプキンくわえたりしてて、爽快な気分になるわけないだろっ!!」


 姉に言われて、優雅は立ち上がった。


「彼女作れって言うけどよっ!! 俺の容姿を見てみろ!! 世の女がときめくような容姿をしてると思うのか!」


 腕と足は、まるでゴリラのような毛深さ。髪は癖毛でまとまりがなく、分厚い唇に前歯が出っ張り、ヒゲは剃ると青々とし、タレ目で鼻はでかいし、眉毛は太い。


「私はあんたの姉だから、ときめくってことはないけどさ……よくよく見るとさぁ、ジャ○ーズアイドル達と共通点あるわよ」


「どこだよ」


「同じ人間じゃない……」


「救いのない共通点をより出すんじゃねぇよっ!! それでなくとも、立ってるだけで、キモッて言われてんのによ」


「いいから、もうパンツ穿け。そっちブラブラさせて怒ってるの見ると、よけいにキモい」


 優雅は怒りに耐えながら、白のブリーフパンツに足を通した。


「家族でも情けないよ」と結愛はため息をついた。




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