
WーWING
第10章 男の約束
優雅は隼斗の肩を、ポンと叩き、横から顔を寄せた。
「隼斗、任せろ。実は、彼女が友達に声をかけてくれるって言ってんだ。近々、お前にも紹介出来るよ」
「ほんと?」
隼斗の顔がほころぶ。
「ああ、だから諦めるな。この計画……成功だ!!」
優雅の隼斗の肩をつかむ手に、グッと力が入る。
隼斗も、優雅の表情に確信した。
「今までのゲイごっこ、無駄じゃなかったんだね」
「俺も実は、途中からどうかなとは、思ったんだ。彼女もBL物の愛読者だったからさ、よかったよ。これでお前に彼女が出来たら、WーWINGは終了だ」
二人の名前が無くなるのは、少し寂しい気がしたが、これは彼女が出来るまでのゲイになりきるためのコンビ名だ。
二人の翼は、うまく羽ばたけたようだ。
だが、優雅に彼女が出来たことで、休み時間に、二人で遊ぶことは無くなった。
クラスメートの男子、河辺が「おい、どうした? 羽佐間にフラれたのか?」とからかいにくる。
「僕達の芝居は千秋楽を迎えたんだ。面白かっただろ?」と隼斗は返した。
「隼斗、任せろ。実は、彼女が友達に声をかけてくれるって言ってんだ。近々、お前にも紹介出来るよ」
「ほんと?」
隼斗の顔がほころぶ。
「ああ、だから諦めるな。この計画……成功だ!!」
優雅の隼斗の肩をつかむ手に、グッと力が入る。
隼斗も、優雅の表情に確信した。
「今までのゲイごっこ、無駄じゃなかったんだね」
「俺も実は、途中からどうかなとは、思ったんだ。彼女もBL物の愛読者だったからさ、よかったよ。これでお前に彼女が出来たら、WーWINGは終了だ」
二人の名前が無くなるのは、少し寂しい気がしたが、これは彼女が出来るまでのゲイになりきるためのコンビ名だ。
二人の翼は、うまく羽ばたけたようだ。
だが、優雅に彼女が出来たことで、休み時間に、二人で遊ぶことは無くなった。
クラスメートの男子、河辺が「おい、どうした? 羽佐間にフラれたのか?」とからかいにくる。
「僕達の芝居は千秋楽を迎えたんだ。面白かっただろ?」と隼斗は返した。
