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WーWING

第3章 俺達、WーWING

「うちのクラスの女子も読んでるよ。いま、流行ってるらしいよ」と輝基も言った。


「ふ〜ん」


 隼斗はさほど興味がなかった。


 同性愛には強い抵抗があった。


 女性同士、レズと言うなら、綺麗なイメージを持っていたが、男同士、ホモはヘドが出るほど気持ちが悪い。


 そうなると、女性目線から見れば、逆に男性同士と言うのが美的に映るのかもしれない。


 それもイケメン同士となると、イメージが大きく膨らむのだろう。


「俺はそんな世界は興味ない。輝基も読むのか?」


「うん、美晴から借りたり、クラスの女の子から借りたりもしてる。ま、俺が読むのは、マンガだけどね」


「マンガねぇ……」


 絵がある方が、世界を直視だから気持ち悪いだろうと、言いたかったが、言えなかった。


 それと同時に、隼斗の想像の中に、ある疑惑が浮上した。


『ひょっとしたら……輝基はリアルBLでは、ないだろうか?』


 弟がホモ。


 弟がホモ。


 弟がホモ。


 頭が痛くなってきた。


 隼斗は頭を押さえる。


「ん? 兄ちゃん、お腹痛いの?」


「頭だよ」

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