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WーWING

第6章 ディープインパクト

 読み進めるうちに、だんだんと気分が悪くなってきた。


 なんで、こんなのが女子にウケているのだろう?


 なぜ、輝基がそれを読んでいるのだろう?


 そこに、輝基が入ってきた。


「あ、兄ちゃん」


「おう、おかえり」


 隼斗はしばらく、輝基の容姿を眺める。


 なんで、こんなに違うのか?


 弟は兄貴の自分が見ても、いい男だ。


 自分がお兄ちゃんではなく、お姉ちゃんだったら、間違いなく、ジャニーズに履歴書を送っているだろう。


「おい、輝基」


「なに?」


「そんな本読んでるのか?」


 輝基は机の上の小説に、目を移す。


「あぁ、これね。美晴から借りたんだよ」


「美晴? あいつ、そんな変態物が好きなの?」


「変態じゃないよBLだよ」


「変態じゃないか」


「BLだって……同性愛の話。変態って言い過ぎだよ」


「僕に言わせりゃ、変態だよ。輝基は、男同士の恋愛はありだと思うのか?」


 兄、隼斗に問われ、輝基は腕組みをしながら、少し考える。

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