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WーWING

第6章 ディープインパクト

 隼斗は自分の下着を横に置き、洗濯機の中に手を突っ込んだ。


 中を探り、1枚を手に取った。


 女の下着だ。


 しかも、パンツだ。


 白地にピンクのストライプが入った、女性物のパンツ。


 これは、美晴が穿いていたものだ。


 自然と鼻息が荒くなり、下着の内側を返して見る。


 薄黄色に着色されたクロッチの部分を、鼻におしつける。


 女の香り。これで、優雅の唇のプルンを忘れられる。


 一度、脳内をリセットするために行った変態行為。


 これを……美晴が見ていた。


「……なにやってんの、兄貴」


「っ!!」


 あわてて鼻にあてていたパンツを離す。


 美晴の目は、まるで異質なものを見るような目になっていた。


 なんとか、ごまかさなきゃ……隼斗はとっさに言い訳を考えながら口に出した。


「いや……鼻が出そうだったから……自分の着ていたもので拭こうと思って、ここに手を突っ込んだら、これをとってて……危なかったぁ〜、危うくこれで鼻を拭くところだったよぉ〜、あははは」


 美晴は、洗面台にあった乳液を取って、部屋に上がっていった。

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