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WーWING

第6章 ディープインパクト

 逃げるように家を出る。


 妹の下着で鼻を拭く……それでも変態だ。いや、それ以上の変態行為をしようとしていたのは、事実だ。


 美晴は、間違いなくわかっているはずだ。


 夢の中に出てきた置き手紙は、美晴の心のメッセージに違いない。


 何度も何度も、同じことを考える。


「隼斗!」


 優雅だ。


 気が付けば、優雅が降りるバス停に着いていた。


 隼斗は、優雅の姿を見てホッとした。


「おはよう……」


「元気ないな。どうした?」


 優雅は、隼斗の背中をポンと叩く。


 隼斗は大きなため息をついた。


「実は……たんたんたぬきのチン玉は、さわってみたけどカッチカチ、それを見ていたメスたぬき、私も欲しいと奪い取る……」


「なんだって、つい欲情して、洗濯機から脱ぎたての妹のパンツを拝借して、匂いを嗅いでいたら、それを妹さんに見付かったって!?」


「今ので、よく通じたね……」


 優雅は笑った。


「気にすんな、そんなの初めてじゃないだろ」


「うん……まあ、80回ほど」


「まあまあ多いな……」

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