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WーWING

第6章 ディープインパクト

 優雅は隼斗の手を握った。


「これから、それをしなくていいようにするために、二人で頑張ってんだろ。力を合わして目標達成させよう」


「……うん」


 なぜだかわからないが、優雅に手を握られると安心した。


 通学途中の道の上。容姿に雑駁を受けた男二人が、まるで恋人同士のように引っ付いて歩く姿は、チラチラと注目を受け始めた。


 キモいと言いたげに、顔をしかめるもの、指差して笑うもの、陰で愚弄するもの、中には離れて写メを撮るものまでいた。


 隼斗には不安があった。ただ、バカにされているだけではないかと……。


 だが、優雅を見ると、自信に満ち溢れている。


 これでいい。まだまだ耐える時だ。そう聞こえんばかりに……。


 学校に着く。同じ校舎の同じ階。


 お互い、先にカバンを置いてから、再び合流。


 向かい合って両手を握りあい、ジッと見つめあう。


「うぅわっ!! お前らマジかっ!?」


 クラスの男子が罵声を浴びせ、大笑いする。


「耐えろ隼斗。気にするな」


 現実から目を背けたいが、必死に優雅の顔を見る。

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