テキストサイズ

WーWING

第6章 ディープインパクト

「こんなことで、本当に彼女なんて出来るの?」


 見て笑われるくらいなら、まだ我慢ができた。


 噂され、バカにされ、虐めに合うのではないか?


 そんな心配があった。


「隼斗……今から、苦しい山に入ったんだ。ここから先、頂上に向かってから、下った先にバラの楽園が待っている。俺はそれを確信している」


「耐えろってこと?」


「大丈夫、俺が守る」


 自分がこの計画を打ち立てたのだ。


 苦しい思いは、全部自分が背負う。


 優雅は隼斗にそう伝えた。


「なんで、そこまでこの形に拘るのさ……他にないの?」


 自分達は、ただ彼女がほしいだけ。そんな辛い思いをしなければ、彼女ができないものなのか?


「あったら、やってるって。他に方法はないんだ。この容姿を見て、好きになってくれる者がいないんだ。内面を見てくれる女性を探すのも大変だろ。俺は、この姿に生んだ両親を恨んでいる。感謝の心なんて、これっぽっちもない。俺は、付き合えるなら、かわいい女しか付き合いたくないんだ。俺と付き合うんだぜ。せめて、隣にいる女くらい、かわいくあってほしいだろ」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ