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WーWING

第6章 ディープインパクト

「お前、ケンカ慣れしてないんだったら、ケンカ売るな。お前の方が、迷惑だ。それと、あんた達」


 優雅は、クラス全員に呼び掛けた。


「俺と隼斗のラブパフォーマンス、面白かったら笑ってくれ、気持ち悪いと思うなら、無視してくれよ。あんたらに迷惑かけないから。好きにさせてくれよ。俺達、WーWINGってんだ。よろしくな」


『キーンコーンカーンコーン』


 ちょうどいいタイミングで、チャイムが鳴った。


「隼斗またな。河辺、ごめんな。殴ったことは謝る」


 そう言って、優雅は自分の教室に戻っていった。


 隼斗は突然の出来事に唖然としていた。


 河辺は喉元を押さえて立ち上がり「クソッ!!」と言い捨てると、八つ当たりなのか、隼斗の頭をパチンと叩いて、自分の席に戻った。


「イテッ……なんだよ……」と河辺を見つめる。


 河辺は「俺を見るなっ!!」と、机にうつぶせた。


 優雅が来て、さらに、ややこしいことになったんじゃないか?


 そんな不安が心に埋まる。


 すると、隣の席の女子が、近寄ってきた。


「頑張ってね。相羽くんは、悪くない」


「はっ?」


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