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WーWING

第7章 二人だけ

 自然と今まで出来ないことが、出来ている自分がいる。


 舌を伸ばすと、互いの舌が重なりあい、いとおしく抱き付くように絡み合う。


 手はそれぞれお互いの膨張したモノを握っていた。


 湯船に浸かっているのとは違う、体の熱さが感じられる。


 これは、一人でHしていて、発射する少し前の感じに似ていた。


(これって、本当に自分なんだろうか? これって、本当に優雅か? いったい、どうなっちまったんだ? でも、気持ちいいよ……もういい。やれるだけやってやれ。どっちが気持ち悪いっていうか、試してやる)


 なんでも、さらけ出し、恥も捨て、すべての感情を破壊して肉体を絡め合う。


 先に動いたのは優雅だった。


 唇を離し、隼斗の腰に手を回し、浮かせるように持ち上げる。


 だが、ほぼ肉まん状態の隼斗の体は、お湯の中でも持ち上がらない。


 隼斗自身が自らの腰を上げた。


 まるで、ネッシーが水面から顔を出すように、隼斗の先っぽが顔を出した。


 優雅はそれをジッと見つめる。


 一瞬、躊躇したが、やがて、それを口に含んだ。


「あっ……」


 初めて吸われた。

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