
武橋さんのセフレを希望します。
第2章 ◇section2
武橋さんはイってから、あっという間にお風呂へ行ってしまった。
私はゴロンとベッドの上で仰向けになって、天井をぼーっと見る。
こう、後処理とかスムーズだな。
大人の男性というか、場数を踏んでるっていうか。
なんか、さっきの時間は別の次元のことで、急に現実に引きずり戻されたような感覚だ。
でも、この下半身の感覚は、さっきまで武橋さんのが中に入っていた証拠だ。
「気持ち、よかったな…」
イくっていう段階までいかなかったけれど、気持ちよかった。
とにかく、挿入が痛くなかったし、前戯もすごく気持ちよくて…
思い出そうとすると、どうしようもなく恥ずかしくなる。
武橋さんが触れてたって事実よりも、自分の反応だとか、武橋さんとの距離感だとか、そっちのことを思い出して恥ずかしくなっている。
あんなに乱れてしまったのは初めてだ。
「おい、なにしてんだ」
「え、武橋さん、早っ…」
「軽く汗を流したかっただけだからな、それにしても…」
武橋さんがじろじろと私のことを見る。それに釣られて、自分で自分の体を見る。
一糸まとわぬ姿であることに気づいて、布団の中へとダイブした。
「恥ずかしいじゃないですか!」
「さっきまで散々見せてたろ。何をいまさら…」
「さっきと今とは、別です!」
私は布団にくるまったまま、バスローブを必死に探しあてると、それを纏ってお風呂場へと走っていった。
