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雪に咲く花

第5章 不幸中の出会い

「ねぇ、君」
ふと肩に手を置かれ、どきっとする。
「そんな格好でどうしたんだい?風邪ひいちゃうよ」
振り向くと、派手な髪の色をした不良っぽい連中がニヤニヤしていた。
「おっ凄い可愛いこちゃんだぜ。一緒に遊ぼうぜ。いいとこつれてってやるよ」
「服貸してやるからよ。それとも人肌であっためてやろうか」
彼らの一人に腕を掴まれる。
「離してっ!」
男の足を思いきり蹴飛ばした。
「いてぇ!このアマめ」
隙を見て逃げ出した。
「おいっ!捕まえろ」
他の男たちが追いかけてくる。
「たっ助けて」
とにかく夢中で逃げるしかない。
路地の別れ道に入ったときだった。
突然目の前に人影があり、ぶつかってしまったのだ。

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