kiss & cry
第12章 xJ 浴衣で愛されて
そっか・・・
俺との撮影をNGにしたって言っても
ゲイモノの撮影は続けるんだ……。
てっきり通常のAV、女の子との撮影に
戻るのかと思ってたけど、
そうじゃなかったらしい。
N「ぁーー・・・もぅ。」
慧と相葉くんが、って考えるとモヤモヤする。
いや、正確にいうと、『相葉くんと男が』。
J「はよー・・・って、どした?」
突然後ろから肩を組まれて顔をあげれば、
N「・・・潤くん。 」
J「なんかすっげぇ顔色悪いけど。
大丈夫?」
心配そうに俺のおでこに触れ、
熱はないか?とか確認してるイケメン(濃)
N「・・・じゅんくぅ〜ん、」
J「ぉわっ、」
思わず潤くんに抱きつけば、困った顔しながらも
受け止めてくれてキュンとする。
はぁ、だめだ。結構俺弱ってるかも。
N「潤くんを好きになれたらよかったのになぁ…」
J「はぁ?」
N「ちょっと濃いめだけどイケメンだし
女遊びは絶えないけどバイだし
ドSでド変態だけどエッチ上手いし。」
J「……お前いますっごい失礼なこと
言ってるって気付いてる?」
N「・・・・・ふっ、ふふふ。」
でも半分はほんとだよ?
俺が仕事始めた時から、変わらず潤くんは
イケメンで優しくていいオトコだよ。
J「そんだけ憎まれ口がきければ大丈夫だな。」
じゃ、あとで、と体を離し、
メイクルームの扉に手をかけた潤くん。
メイクルームに入る前に、
くるっとこちらに向き直り
J「俺でよかったら話聞くけど?」
ほらやっぱり。
潤くんは優しい。
N「んふふ、ありがと。 」
そう告げれば、潤くんは
グラスを傾けるフリをして
"じゃ、今晩行きますか"と言って
ニヤリと笑った。
あれ?ほんとはあの人がのみたいだけだったりして。
・・・ま、なんでもいっか。さ、俺も準備しよ。