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杉並メロディ。

第1章 桜

ことりはけして美人ではなかったけれど、愛嬌のある女の子だった。
そして、意外と教養があった。
宮城の割と頭のいい高校に通い、東京の大学を中退したと言っていた。

つまりはこうだ。
貧しい家に生まれたことりは、進学費用は奨学金と自らの稼ぎで賄うしかなかった。
てっとり早いところで風俗に手を出したら、結局学業がおろそかになり、退学せざるを得なくなった。
そのままずぶずぶとその世界に入り浸ったが、ようやく逃げ出し、今に至る…と。

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