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Deep Night《R18版》

第2章 No.217


ネェさんにお願いされた日からもう3回寝たと指折り数えるニーナは今日がその日だと覚悟を決める。

そんなニーナを他所にどこか落ち着きのない様子で周囲を警戒するネェさんは言い聞かせるように何度も繰り返し「失敗は許されない」と呪いの如く呟く。

「いい?ニーナ、しくじるんじゃないよ?」

「しくじるって?」

「バカなアンタとも今日でお別れってこと」

「ばいばい?」

「そうバイバイ。アンタは幸せになんてなれっこないんだからバカなままで居る事だね」

ポンポン、と優しく頭を撫でるネェさんは少し寂しそうに笑っていた。それでも何か吹っ切れたようでいつもより軽い足取りで部屋を出て行く後ろ姿を見送ると入れ替わり男がやって来た。

「217番」

「はぁい」

男がいつものように部屋に連れて行く。

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