テキストサイズ

Deep Night《R18版》

第4章 No.345


ネェさんの脱走の手助けをしたニーナは多分悪い事をしたなんて思ってはいない。

バカだから言われた事をやっただけだろうとミヨコは他人事のように甲斐甲斐しく世話をする先輩に目を向ける。

まさか従業員を刺すなんて思いもしなかったがネェさんのことだから上手いこと言ってやらせたということはニーナが言い訳をしなくとも分かりきってきた。

従業員を刺したニーナは仕留め損ねたみたいでほぼ返り討ちにされて戻ってきた。

ボコボコで誰か分からなくなるくらい顔面を踏みつけられたようでこの部屋に戻ってきた時にはみんな驚いていた。

骨も折れているのに対し軽く治療した程度の扱いにこれ以上の期待は出来ないのは、満足に治せる医者も居ないこんな劣悪な環境で生き残れるかはニーナ次第だということだ。

それでも小さい頃から長年此処にいるニーナをみんなは気に掛けていた。

普段見向きもしないくせに看病をしている。

何だかんだで皆ニーナが心配だった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ