Deep Night《R18版》
第4章 No.345
まだ1ヶ月経たないが確実に2週間は過ぎた頃、怪我も徐々に癒えてきたニーナに異変を感じたミヨコはおぞましいモノを見る目をしていた。
その異変が明確に分かるものだった。
ーーニーナが子供に戻ったという事が。
「記憶喪失なんて、逆に幸せなのかね」
ここに来たばかりの幼い子供の頃に戻ったニーナの精神は幸か不幸かといえば幸せなこと。
言葉を失い、理解が出来なくなった仕事はただの肉人形になれと言わんばかりだった。
「あたしもニーナみたいになりたい」
ミヨコがボソッと小声で漏らすとニーナはニッコリ笑って「ありあとう」と言った。
ゾッと背筋が凍るような現実にミヨコは次は自分に降りかかるかもしれない恐怖に怯えた。