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Deep Night《R18版》

第4章 No.345



「ミヨコ、ニーナに水取ってきてくれる?」

先輩が甲斐甲斐しくニーナの面倒を見ているとミヨコに声を掛けた。

なんでそんなことをしなきゃいけないんだと言いだけな顔をして黙って水を汲む。

バケツに入った綺麗とは言えない水をコップに入れて持っていくとニーナはニッコリ笑って「ありあとう」と拙い言葉をミヨコに向ける。

「かわいそうに」

他の先輩が哀れむようにニーナを見つめる。

「いっそ死んだ方が幸せだろうに」

確かに誰もがそう思うことだった。

「昔のニーナを思い出すねぇ」

方や懐かしむ先輩は子供をあやすようにニーナの頭を撫でる。

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