Deep Night《R18版》
第5章 Dog
【DeepNight】とスプレーで書かれた壁を眺めながら案内人に誘われ地下へ続く階段を降りた。
「酷い臭いだ」
ツン、と鼻腔を突き刺すほどの特有の獣臭に鼻を摘む。
木製の扉は立て付けが悪いのかホラーゲームを思わす音を立てながらゆっくりと開く。
「いらっしゃいませ」
「初めてなんだけど」
「そうですか。ウチはご新規の方が多いのでご安心を。それで、お客様はどういった性癖をお持ちでしょうか?」
初対面の人間に自分の性癖云々を言わなければならないのかと少し返答に困っていると男は苦笑いしながら
「顔以外なら好きに出来る子をご用意致しましょう」
と客の好みを無視して次の扉に手を掛けた。