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支配と快感

第1章 初めて

カフェを出て、ハルキさんの隣を歩いて、しばらくするとホテル街に入った

「どこか希望はありますか?」

特になかった私はお任せしますと伝えた




今思うとこの時から既に歯車はズレていたのかもしれない...



では、とだけいい歩き出したハルキさんのあとについて入ったホテルはSMをテーマにしたホテルだった

そういうものがあることは知識の中だけでは知っていた しかしいざ自分がその場に行くというのは抵抗があった、しかも初めてで入った場所だったことがさらに怖さを倍増させる


部屋に入ると初めて見るような器具ばかりの部屋に恥ずかしさと怖さの混じりあった不思議な感情が湧き上がった
そして、これはハルキさんが冗談半分で選んだ部屋なのかとも思った
だとしたらとてもタチの悪い冗談だとも



考え込んでいた私の後ろから聞こえてきた声にさらに驚く羽目になるとはこの時には想像もしていない



「驚きましたか、いや、聞くまでもないですね これが俺の趣味です 怖くなりましたか?まぁ今更逃がしませんけどね...... 初めてなんですよね?たくさん可愛がってあげますよ」


まっすぐ見つめられた目をそらすことはできなかった…吸い込まれそうなほど、憂いと強さを持ったその目は視線だけでゾクゾクするものを感じた


逃げられない


本能的にそう感じた


近づいてきたハルキさんの手が頬に触れた時、既に怖さはどこかに消えていた

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