掟破りな恋をしよう。
第1章 最低な出会いは、運命の出逢い。
10Fに着き、社長室へと続く長い廊下を歩く。
こんなにも長い廊下なのに
誰一人として歩いていない。
10Fには社長室、応接室、社長秘書室
財務本部署、監査部署、そして
安全管理部署があるはずだ。
時刻は10時36分。
廊下を歩く途中、各部屋の前を通ると
奥の方から話し声が聞こえるため
おそらくみんな仕事をしているのだろう。
静寂に包まれる廊下には
私の歩くヒール音だけが響いていた。
『社長、言われてた資料がやっとできました。
遅くなってしまい大変申し訳ございません。
水波 誠斗』
資料の1番上には、水波さんの字でかかれた
メモ書きの付箋が貼ってある。
イケメンで字もきれいとか…………
あの人に欠点はあるのだろうか。
なんて事を考えながら歩いていると。
「わっ…………!?」
突然、身体が浮いた感覚に襲われた。
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