
掟破りな恋をしよう。
第1章 最低な出会いは、運命の出逢い。
「んじゃ、早速なんだけど未来ちゃんには
このデータをまとめて貰おうかな。」
そう言い、水波さんに渡されたのは
数ページ分の資料だった。
数字がズラーーッと並んでいる。
なるほど、これをデータ化して
まとめれば良いわけか。
こういう作業なら大の得意だ。
「わかりました!頑張ります。」
私はノートパソコンを開き、資料に書かれた
データをまとめ始めた。
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「未〜来ちゃんっ。」
パソコンの横から水波さんがこちらへ
顔を覗かせる。
私はキーボードを打つ手を一旦止め
水波さんの方に顔を向けた。
「どうしましたか?」
「ごめん、せっかくデータをまとめてるところ
申し訳ないんだけどさ……
これを社長のとこまで持って行って欲しいんだ。」
水波さんから資料を受け取り
私は頷いた。
「わかりました。行ってきますね。」
「うん。ついでに社長にも挨拶してきなよ。」
イケメンスマイルを見せ、ヒラヒラと手を振る
水波さんに軽く会釈をし
私は3Fのフロアを後にした。
社長室って……………たしか10Fだっけ。
社長さんってどんな人なんだろう。
そんな事を考えながら私はエレベーターに乗り
10Fボタンと書かれた押した。
