掟破りな恋をしよう。
第1章 最低な出会いは、運命の出逢い。
「あ、ごめんごめん。
今日は要件があって来てくれたんだよね。
一体どうしたのかな?」
「同部署の水波さんから社長に渡して欲しい
資料がある、と頼まれて来ました。
こちらです。」
私は水波さんから預かった資料を社長に差し出す。
社長は資料を受け取ると
「あぁ!」と声をあげた。
「これか。さすが水波くん。
昨日渡して1週間以内に作ってくれたらいいよと
伝えていたんだがもうできたんだね。」
「えっ、これ昨日渡したんですか!?」
水波さんに預かった資料は
ざっと見た感じでも全部で200ページ分くらいは
ありそうな書類だ。
これをたった1日で……………!?
「あははっ。かなり驚いてるね。
そうなんだよ、実は昨日渡したばかりなんだ。
なのに丁寧に遅くなってごめんなさい〜なんて
メモ書きまでつけるあたり、ほんと彼らしいなあ。」
社長はそう言いながら書類に目を通していた。
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