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掟破りな恋をしよう。

第1章 最低な出会いは、運命の出逢い。



一通り目を通し終えると
社長は再び私の方へと目を向ける。


「確かに預かったよ。水波くんにも
お礼を言っておいてくれ。」

「分かりました。」




「あ、それと…………。」


社長は何かを思い出したように言葉を続ける。







「設計部署には水波くんの同僚が
いるんだけどね、この子が本っっ当に
仕事の出来る子なんだ。僕も驚くくらいだよ。
今では沙耶ちゃんの次に仕事が出来ると言っても
過言では無いくらいだ。」




部署長である沙耶さんの次に仕事が出来るなんて
よっぽど凄い人なんだろう。




「神咲 千尋(かんざき ちひろ)って言う子なんだけどね
仕事に対して人一倍やる気があって責任感が強くて
良い子なんだ。
ついさっきまで居たんだけど、ここ来るまでに
すれ違わなかったかな?」



すれ違ってた…………のかな?




社長室にくるまでに3Fのフロアでも
たくさんの人とすれ違ったし、エレベーターでも
色んな人と一緒になったし…


社長の言う神咲さんとは
どの人の事か分からなかった。















その時、私の頭の中に
ふと1人の男性の顔がよぎった。




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