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幕末へ飛べ!歴史を修正せよ

第5章 人違いどうする?錯綜

自分が大村小次郎を演じるなんて、考えられない。
自分には演技力は皆無だ。
しかも、生来の臆病。
将来政治家になりたいと志し歴史研究を進めてきたが、リアルとなると腰が引けてしまう。
自分は、陰から支える縁の下の力持ちがお似合いだ。

用人牧野が口を挟んだ。
「ところでお二方とも、相当の剣の使い手と思われます」
「剣豪のおぬしが言うのだから、間違いあるまい」
「控えているお方はかなり修練を積んでおられます。正面のお方は…、凄いです。私を上回る使い手、達人の域に達していると思われます」
「うん、うん、大体分かった。正面の者は、卿さまの護衛武士だろう。名は…佐助という」

仲間からの報告が来るやいなや、用人の牧野が座敷に出張ってきた。
紀州徳川家城代家老、水野左京大夫の出座が近づいていた。
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