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Our Destination

第10章 君といたら、隠せなくなる気持ち

「よし、玲佳ちゃん!いこうか!」
「うん!頑張ろうね!」
今回はビルの地下が会場のため、階段で向かう
会場の前で並んでいるとすぐに開場時間になり受付を済ませる
今回は小さな学生カバンの中に謎が入った限定グッズ付きのプレミアムチケットにしていた
もちろん玲佳ちゃんには内緒だ…

「はい!玲佳ちゃん、これ!」
「えっ…?これって限定チケットのやつだよね?チケット代少し高いやつだったよね?」
「あれ、そうだったかな?」
「そうだよ!さっき普通のチケットのお金しか渡してないよ?残りの分も払うよ…」
「いいよ!俺が勝手に買ったんだし!」
「そういうわけにはいかないよ?私も気になってたから、ちゃんと払うよ?」
「ほんとにいいの!来てくれた感謝の気持ちだから!ほら!」
「うん…わかった!ありがとね、悠輔くん!」

玲佳ちゃんは限定グッズを受け取ってくれたあと、そのグッズを抱きしめて微笑んだように見えた
"ホントかわいいな…、喜んでくれたなら嬉しい"

席に着くと、すでに今回チームを組む女性二人組が座っていた
どうやら、お二人も30回以上参加している常連さんらしい
「私、大丈夫かな…皆さんに迷惑かけないかな…」
玲佳ちゃんは不安そうな顔で聞いてくる
「玲佳ちゃん、自信持って?初参加で成功なんてそうそうできないことやったんだよ?それも最後の大謎解いたんだから!」
「うん…そうだね…。がんばるね!」
玲佳ちゃんが笑ってくれた

ねえ、玲佳ちゃん
不安そうな顔しないで、もっと笑顔見せて
俺はその笑顔を見て好きになったんだから

そして、公演が始まった

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