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Our Destination

第11章 届いてしまった、微かな香り

「じゃあ、行こっか?」
「うん!悠輔、いこ?」
席を立ち、お店を出る準備を始める

「準備できたね!」
「うん…、あっ!悠輔、お金、私払うよ?」
「えっ?もう払ったよ?」
「そうなの…?もしかしてトイレ行った時?私払おうと思ってたのに…。この間おごってもらったし…。」
悠輔はこっそり支払いを済ませてたみたい

「あれは俺がしたかったからしただけだしさ!」
「でも、おごってもらってばかりは嫌だよ…?私も出したいもん…。」
「今日だけ!今日だけカッコつけさせてくれない?これからはお互いに出すようにしてさ!」
「うん…。今日だけだよ?次からは私も出すからね?」
「わかった!」
そのままふたりでお店をでた

「わっ!寒い!」
「そうだな…もう12月だもんな、冷えるよな」
「うん…、もう21時過ぎだもんね」
「まあな…。玲佳、ほら!」
「あっ…」
歩き始めようとした時、悠輔が私の手を握った
「こうしたら少しは暖かいし、はぐれないようにね」
「そうだね…、暖かいよ…。悠輔…、ありがと!」
私は悠輔の手を握りかえして、歩き始めた

「日曜日でも人多いね、明日普通の日なのにね…」
「そうだな、まあ、このあたりは仕方ないかもな!眠らない街だしな!」
「確かにそうだね!ねえ、悠輔、コンビニ寄らない…?飲み物とか買っていこ?」
「そうだな、寄るか!」
ホテルへ向かう途中でコンビニに寄って、お酒やお茶、おつまみなどを買った

「玲佳、ありがとね?」
「お礼なんていらないよ?言ったでしょ?おごってもらってばっかりは嫌だよって…」
「そうだな!よし、行こっか!」
「うんっ!」
私から悠輔の手を握り、また歩き始めた

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