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林間学校

第4章 のぞきの代償

「だったらやっぱりのぞきなんてやめようぜ。新しい恋を探すどころか女子みんなに嫌われちゃうぜ」と言ってみたが、

「見つからなきゃ平気だよ。もしかして綾音の裸をオレに見られたくないのかな?」と痛いところを突かれた。

「約束する、絶対に綾音は見ない」と比呂志は胸をバンバンと叩いて誓いを立てる。

「男の約束だ」と言って翔太は約束を破ったら殺すと殺気を孕だ目で比呂志を睨む。

「ああ、男の約束だ。綾音は翔太のもんだ。いくらオレだって人様の女をエロ目線で見るほど落ちぶれちゃいない」と比呂志は胸を張る。

これからしようとしていることは決して胸を張れることじゃないのに・・。

それにしても綾音は翔太のもんだとか人様の女とか言われるとくすぐったくて嬉しくなる。本当にそうなればいいのにと翔太は思っていた。

「なあ、新しい恋って貞子なんてどうだ?あいつ、比呂志のことが好きみたいだし」

「勘弁してくれよ、オレ、オカルトチックなのは苦手なんだ」と比呂志は泣きそうな顔をする。

そういえば比呂志はお化けとか恐いモノが大の苦手で、妖怪ウォッチやゲゲゲの鬼太郎は見れずに、あの愛嬌のあるおばけのQ太郎でさえも苦手という徹底した恐がりだった。

肝試しをやれば震えながら翔太にくっついてきて、男にくっつかれる趣味はないと殴っても蹴っても、オレを見捨てないでくれ~と泣きながらくっついてくるし、友達の家に泊まった時も恐い話をしたり世にも奇妙な物語とかを見れば震えて泣きながら翔太の布団に潜り込んできて、さすがにぶっとばしてやっても恐い恐いと泣くので仕方なく一緒に寝てやったりしたっけ。

だから貞子になつかれる度にげっそりとしているのか。確かに貞子はオカルトチックを絵に書いたような女だ・・。

「でも、貞子って意外と胸大きいじゃん。ああいう見かけがちょっと・・って女はおっぱいメチャキレイらしいぜ」

翔太がおっぱいの話をしたら今までどんよりとしていた比呂志は現金なことに爛々と目を輝かせている。

「ちょっとジャンルは違うけど、光浦靖子とか久本雅美っておっぱいがメチャキレイらしいぜ」

そういえばバラエティー番組とかでよく言われる。

「そうか、貞子のおっぱいか、考えたこともなかったな」

比呂志は貞子も髪型とかでイメチェンすれば意外と美人かも知れないとか言い出した。

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