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林間学校

第2章 女子にドキドキ

翔太がこの曲を選んだのはもちろん綾音への好きだよメッセージを込めているのだが、綾音には下手くそとか、あたしの好きな歌を汚すなとか散々に言われてしまった。

挙げ句の果てにはやめろ下手くそと翔太からマイクを奪って綾音が歌い出す始末。

確かに歌に自信のない翔太に比べて綾音の歌は巧いし、あのアイドルさんにも負けないくらいの実力だと思う。もちろん翔太のヒイキ目での話ではあるが・・。

でも、そんなことより翔太は綾音が自分からマイクを奪って歌ったということにドキドキしていた。

これって一種の間接キッスになるのかな・・

自分が歌った直後のマイクで歌うってことは少なくとも嫌われてはいないということだ。

そして翔太は大切なことに気づいた。
綾音の後に男子なんかに歌ってほしくない。

翔太はオレに歌わせたんだからお前が歌えとムチャブリで貞子を次に指名した。

翔太の思惑を知ってか知らずか、貞子は楽しそうにクスクスと笑って森田童子なんかを歌って一気にバスの雰囲気を変えた。

森田童子の後にいきなりヤングマンなんかを歌った命知らずもいたりして、個性豊かなクラスである・・


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