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Nectar

第8章 理想と現実

大和「蓮!蓮!!」

蓮「何だよ!さっさと出かけろって!」

また戻ってきた大和が俺の名前を叫ぶから、少しイライラしながら玄関に向かった。

大和「キュヒョンの彼女…愛梨ちゃん…だっけ?なんかエレベーター下りてそのまま階段の方に走って行っちゃって…それでコレ…」

大和は両手に紙袋を持っていた。

蓮「は?!全く意味がわからないんだけど…」

大和「僕だって分からないよ!でも祐兄もエレベーターに乗ってて…たぶん愛梨ちゃん泣いてた…」

蓮「泣いてた?!何で!」

愛梨が泣いてたって聞いて慌てて靴を履く。

千里「蓮待って!追い掛けるつもり?!ダメだよ!ファンがたくさん居る。」

見ていたらしい千里に止められた。

蓮「でも!愛梨が泣いてるって…行ってあげなきゃ!」

千里「落ち着いてよ!蓮だって行けない事わかってるでしょ?!」

分かってるよ…

だって…アイドルだもん…

どうしようもなくて、愛梨に電話をかけたのに何回鳴らしても全然出てくれない。

どうしよ…どうしよ…

遙稀「キュヒョンこれ…!」

大和が持って来た紙袋の中を覗いたハルが驚いていた。

遙稀「コレ愛梨ちゃんが落としていったやつ…」

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