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Nectar

第8章 理想と現実

煙を吸い込むと少し落ち着いた。

けどもう2ヶ月以上吸ってなかったからスグにヤニクラ…

パパがベランダに置いた、一人掛けのウッドチェアに腰を下ろした。

頭がふわふわして…ボーッとする。

はぁ…

意識していないつもりだったけど、ポロッと涙が零れた。

朝からたくさん連絡くれてたのに、ちょっとした意地悪で無視なんてしなきゃよかったかな?

「会いたい」なんて言わなきゃ良かったかな?

考えれば考えるほど後悔…


………





バンッ!!

部屋の中で音がして驚いて振り向くと、息を切らした蓮がリビングのドアを開けた所だった。

何で…仕事は…?

パッと目が合うと凄く笑顔になった蓮がコッチにやってくる…

少しだけど泣いてしまった顔を見られたくなくて、咄嗟に背を向けた。

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