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ー蓮sideー

バレないようにかなり手前でタクシーを止めてもらって、愛梨のマンションまで走った。

勢いよくリビングのドアを開けると愛梨は居なくて…

カーテンの開いたベランダの方に目を向けると、そこに居た愛梨と目が合った。

自然に顔が緩む。

蓮「愛梨！会いに来たよ！」

窓を開けて、そう声をかけたのに愛梨は背を向けたままコッチを見てくれなかった。

蓮「愛梨…？」

愛梨「何よ…」

相変わらず背を向けたままの愛梨は少し鼻にかかった声で返事をした。

泣いてる…？

蓮「愛梨！」

肩を掴んで振り向かせると、やっぱり少し目が赤い。

蓮「何泣いてんだよ…せっかく来たのに…」

俺の胸の中に愛梨を引き込んだ。

愛梨「だって…会いたいねって…言ったのに…」

蓮「だから来たじゃん。」

愛梨「違くて…勇気だして言ったのに…連絡くれないし…」

あぁ…

会いに来るために仕事終わらす事で頭がいっぱいで…