テキストサイズ

Nectar

第9章 幸せすぎて

ー蓮sideー

愛梨「ちょっとでも早く会いたいから…」

そんな事言われたらダメって言えないじゃんか。

愛梨「ダメ…?早く会いたくない?」

蓮「…わかった。俺も会いたいから…来て。」

愛梨「うん!すぐ行く!」

電話の向こうでドアの音が聞こえた。

蓮「車?気を付けて!絶対安全運転でね!」

愛梨「分かってるよ!もう乗るから切るね?」

通話が切れた後、メンバーがファンに囲まれながらバンに乗り込んだのを確認してからタクシーに乗った。

愛梨の家まで行ってたら今日中に着いていたかは微妙。

だから本当は来るって言ってくれて嬉しかった。

15分程度で着いたけど、まだ愛梨の車は無くて、外灯も何もない真っ暗なココを待ち合わせ場所にした事を少し後悔した。

電話をかけようとしていると近付いてきた1台の車…

愛梨「蓮!」

蓮「えっ!愛梨?!」

いつもの車と違う。

赤いミニクーパー。
しかもクラシックMINI。

愛梨「乗って乗って!」

中からドアを開けてくれると、そこに座っていた大きなテディベアを退かせた。

促されるまま、その小さくてオモチャみたいな車に乗り込んだ。

愛梨「はい。この子抱っこしててね~。」

俺の膝に乗せられたのはさっきまでここに座っていたテディベア。

蓮「え?あっ…うん。」



愛梨「…ふふっ(笑)」

呆然とする俺を見て愛梨は嬉しそうにニヤニヤと笑った。

コイツ…絶対楽しんでる。

愛梨「やっぱり蓮この車似合うね。ただちょっと狭そうだけど(笑)それにクマさんも…ぷぷっ(笑)可愛すぎる!」

はぁ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ