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Nectar

第2章 大ファンです

ー蓮sideー

宿舎に帰ると大和がソファーで寝てた。

デコ全開で…

両手をスウェットのズボンに突っ込んで…

そして何故かニヤついてる顔…

ファンにはお見せ出来ないようなスタイルの大和。

別に大和は悪くないけど…

あの人に想われている大和が…

今は少しだけ憎たらしく見えるんだ。

ごめん。

そう心で呟きながら携帯を構えた。

パシャ…

大和「ん…」

少し動いた大和。
僕は慌てて部屋に入った。

さっき撮ったばかりの写真を愛梨に送る。

初メールがこれってのもどうかと思うけど…

1分もしないうちに電話が鳴った。

蓮「はいはい。メール見たの?(笑)」

愛梨「もうこんな事しないで!」

くくくっ(笑)

そうだよな~

大好きなアイドルのこんなマヌケな姿なんて見たくないよな~(笑)

愛梨「あっ、いや…嬉しすぎるんだけど…心臓もたないから!もぉー、ドキドキが止まらないじゃんかぁ…」

…はぁ。

恋は盲目とは、よく言ったものです。

何だったら少し残っていた良心も全て切り捨てて、顔に落書きでもしてやれば良かった。

心で謝りながら写メを撮っていた数分前の自分が情けない。

蓮「まだ酔ってるのか?早く寝ろ。」

ブチッと電話を切って、またため息をついた。

何やってんだよ僕は…

いくら運命を感じたって無謀過ぎるだろ。

彼がいて…

その上、メンバーの大ファン…

惑わされるな神永蓮。


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