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Nectar

第5章 愛おしい君

それをベッドの上に置いて、体重をかけてみる。

うん。端の方に乗ればいけそう!

キャリーケースの上に立ち、手を伸ばすと指先がなんとか天井に届いた。

よしっ!

…と思ったのも束の間、「ビリッ」と紙が破れる音とともに身体が宙を舞った。

愛梨「いったぁ…」

運悪くベッドの下に身体を打ち付けた。

本当最悪!

何で私がこんな目に…

ポケットに入れてあった携帯が鳴って、見てみるとそこには憎き“末っ子”の文字。

愛梨「バカァァ!!!」

近所迷惑なんて考えずに叫んだ。

蓮「は?何?!」

愛梨「全部アンタのせいだ!ポスター剥がれないし…痛いー!」

何かもう…

痛さとイライラで涙が出そうになる。

しばらく泣く事なんてなかったのに…

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