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Nectar

第5章 愛おしい君

蓮「でも…毎回のように“ムカつく”だの“気持ち悪い”だの言われてるんですけど…」

自分で言いながらも少し落ち込んだ俺に、由奈さんは爆笑した。

由奈「大丈夫大丈夫(笑)そんなのある種の照れ隠しみたいなもんですよ!普通そんな悪口みたいな事本人に言わないでしょ?愛梨なりの歪んだ愛情表現だとでも思っといてください(笑)」

そう…なのか?

でも何か、愛梨の親友にそんな事を言われたらそんな気もしてきた。

ちょっと舞い上がった俺は、完璧に寝てしまっている愛梨を担いでタクシーに乗った。

メンバー達がみんな帰ってきたせいか、宿舎の前にファンは居なくて、愛梨の家にもすんなりと入る事ができた。

部屋に入って、愛梨をベッドに寝かせたのは良いけど…

鍵閉められないし、どうやって帰るんだ?

寝ている愛梨を見ていると、薄っすらと目が開いた。

愛梨「ん…また出てきたな、末っ子」

またって…何?!

愛梨「またギュッて…するの?もう…好きにして…」

ブツブツとそんな事を呟くとベッドを半分開けてくれた。

いやいやいや…

意味わかんないけど…ギュッてしろって事?!

寝言みたいだけど…

そっと布団に入って愛梨を抱き寄せた。

愛梨はそのまま俺の胸にピトッと顔を寄せて、また眠り出した。

何これ…

すっごいドキドキするんですけど…

僕はどうすれば良いですか?!

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