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Nectar

第5章 愛おしい君

その言葉だけ残して、末っ子くんは出て行った。

玄関のドアの音が聞こえて、涙が溢れてきた。

息をするのも苦しいほど涙が溢れてきて…

今までの自分の言動にも、さっき言ってしまった言葉にも後悔ばかりで…

苦しくて苦しくて…

こんなにも彼の事を好きになってたんだと、今更思い知らされた。

末っ子くんの気持ちが本気だったなんて気付いてた。

最初はナンパみたいだったけど、遊びの恋愛なんか出来なくて、純粋で真っ直ぐな人だって分かってる。

それでも自信が無くて…予防線を張るような事言って…

気持ちを踏みにじって傷付けた。

本当に私…最低だ。

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