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靴箱へ行き、靴を履き替えて驚く。
「和樹……っ」
座って壁に寄りかかっていた和樹はあたしに気づいて笑った。
「帰ろっか、ここ」
どうして…こんなに優しいんだろう。
「奈々…」
「あたしはいいよ！涼平に迎えに来てもらうから。じゃあ和樹よろしくね。ばいばい心っ」
「…ほんとにありがとねっ、ばいばい」
「じゃーな」
あたしたちは別れて門をくぐる。
「あれ…？和樹、そっち駅の方向だよ？」
「いいから」
優しく笑って言う和樹を見ると何も言えなくて。あたしは黙って和樹についていった。