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先生の秘密

第5章 ◎三角関係

でも先生に言えるはずないし…。
「俺、こないだは好きって言っちゃったようなもんだけど…。お前の重荷にはなりたくないから。それに教師って嫌だろうし。だから、あんま気にすんな」
あたし、先生に何てこと言わせてるんだろう…。
「そんなことないです…。気持ちは嬉しいです…」
これはあたしの本心。
「いいよ、気つかわなくて。でも俺、お前の暗い顔とか見てると心配だから…。言えるなら何でも言えよ?」
そう言って頭をくしゃっとされる。
この人はどこまでも優しい。
「ありがとうございます…」
「ん。寂しかったらいつでも俺に相談に来いよ(笑)」
「あははっ、はい」
「その辺まで一緒に戻るか」
あたしが使う階段あたりまで、先生と他愛ない話をして、別れた。
すごく心が温かくなった。

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