U15っぽいけど実際はR18
第3章 真実
i。あい。アイ。
みは馬鹿だから、分からないことが多い。でもiは教えてくれた。みの疑問を全部、なくしてくれたんだぁ。
「ネズミ、まずは本当にお疲れ様」
iはこの部屋にきて初めにそう言った。みは流されてお辞儀をした。
「全ての話をしよう」
iは全部教えてくれた。みの殺しみ、ちあきぃのこと、ハイエナさん、せかいのこと、イーテマーヴのこと。話はきれいにまとまっていて、嫌いな最終点に行き着いた。
「確かにちあきぃは死ななきゃいけないね。うん。今まで生きていたのが不思議なくらいに」
「でも、ネズミは理解していても難しい。そうだね」
「iは本当に知的だなぁ。その通りだよぉ。みはちあきぃは殺したくない。みは、見守る方がいい。動かしたくはないんだぁ。この物語を」
「そんな言い訳は通用しないレベルまで、世界はもう追い込まれている。だからネズミ、君の殺しみを動かすために、歴史を一つ与えよう」
「言わないでくれると、みはもう少しお昼寝できるなぁ」
「津田ちあきは.........」
白。
みの白。
みの頭はゆっくりと意識を取り戻す。
「i。それはないよ。そんなのってないよぉ。仮にそうだとして、それをみに伝えるのは反則だよ。犯罪だよ」
「大義のためだ」
握りしめた拳に爪が食い込む。
血がボタボタと落ちていく。
みは、怒っている。
「i。それは、真実でなくちゃあいけない。iは何に誓うんだぁ」
「イーテマーヴに誓う。この真実を僕は、イーテマーヴに」
「そうかぁ。そうかぁ。そうなるのかぁ。ふぅん。ほぉぉ。なるほどおぉ。確かに承ったよぉ。イーテマーヴに、嘘はないもんねぇ」
フラフラと立ち上がる。
みは、これからちあきぃを殺す。
なんのため?
みのためじゃない。
他ならぬちあきぃの、愛するちあきぃの為に、みは汚れなければいけない。
「ネズミ」
「なんだぁい?」
「舞台は用意してある」
「ありがとぉぉ」
「ネズミ」
「なんだぁい」
「自由になれ」
嫌だなぁ。
命令だなぁ。
つまんないなぁ。
やりたくないなぁ。
ちあきぃに
もっと
生きていてほしかったなぁ。
でも
仕方ないなぁ。