あなたに逢えて
第2章 始まり
ふわりと体が浮いたように感じた
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ツンとしたアルコールの匂いが鼻につく
「んん」
「大丈夫か?」
体を起こそうとすると
頭が割れそうな痛みがする
「うん…ここ…保健室?」
「うん。あのあとここに運んで来た」
「…重かったでしょ」
「全然。軽かったよ」
「嘘」
「ほんと」
消毒液がついた綿を擦り傷に当ててくる
「痛かったら言えよ」
「痛い」
「まだ当ててねーだろ」
「だって…」
「いいからジッとしてろよ」
「ッチ」
ペタッ
消毒液は冷たく傷口に染みる
「つ…」
「痛いか?」
「…うん」
「悪ぃな…保健医いなくて手当ての仕方分かんなくて、」
「荒いね…」
「悪かったな」
「てのは嘘」
「え?充分丁寧で優しいよ…」
確かに荒い
でもなんか、ホッとする
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ツンとしたアルコールの匂いが鼻につく
「んん」
「大丈夫か?」
体を起こそうとすると
頭が割れそうな痛みがする
「うん…ここ…保健室?」
「うん。あのあとここに運んで来た」
「…重かったでしょ」
「全然。軽かったよ」
「嘘」
「ほんと」
消毒液がついた綿を擦り傷に当ててくる
「痛かったら言えよ」
「痛い」
「まだ当ててねーだろ」
「だって…」
「いいからジッとしてろよ」
「ッチ」
ペタッ
消毒液は冷たく傷口に染みる
「つ…」
「痛いか?」
「…うん」
「悪ぃな…保健医いなくて手当ての仕方分かんなくて、」
「荒いね…」
「悪かったな」
「てのは嘘」
「え?充分丁寧で優しいよ…」
確かに荒い
でもなんか、ホッとする