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あなたに逢えて

第2章 始まり

* * *

保健室をでれば
橙色に染まった学校を出る


家が一緒の方向で梓の家の方が学校に近い

家の前で
「ありがと…」
「気にすんじゃねーよ」

あ…
「メアド教えて?」
「うん」

梓は携帯を取り出し
赤外線で交換した



携帯の画面に


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と出た


「なんかあったらメール送れよ」
「…うん」

「つかそんな傷だらけの制服姿じゃ…もしあれなら俺ん家泊まってっても…」
「いいの?迷惑じゃない?」
「つか逆に“は?男の家になんか泊まんないよ”って言われるかと思い…ました。まぁ俺ん家母さんと姉さんしかいないから。」

クスッと笑い
「ありがと」

「やっと笑ったな。親に連絡しとけよ」
「うん」

* * *

弘多の家に泊めてもらう事になり
お母さんに
メールを入れた


今日、友達の家で勉強会で
泊まる事になったから



すぐに返事が返ってきた


はーい
迷惑掛けないようにね(≧ε≦)



親は知らない
いつも私が喧嘩してるということを…

「メールした?」
「うん」
* * *

「じゃあ行くか」
コクリと頷き
俺のチャリに乗せた

「しっかり掴んどけよ」
そう言うと
小さく俺の学ランの裾を掴む
その手を掴み腕をまわさせた

ぬくもりが制服を通して伝わる

背中にコツンと何かが当たった
それは梓のおでこだった

「どうした~?」
「…なんで弘多は出会ったばかりの私を助けてくれたの?」
泣きそうな声でポツリと呟いた

さっきまでの威勢はどこに?
「…なんか心配だった…助けたいって思ったんだよ
「…優しいね…」


家に着くと
「おかえり~あら…このコは?」
なぜか嬉しそうに聞いてきた
「姉ちゃん…訳ありで、今日泊まらせるから」
「よろしくお願いします」
「い~え~(キャッキャッ)」

じっと梓を見つめる姉ちゃん

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