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あなたに逢えて

第2章 始まり

「姉ちゃん?」
「名前は?」
「品川 梓です」
「梓ちゃん…辛かったよね…」

傷だらけの梓の制服をみて
しんみりと言った

「まぁ木刀忘れちゃってたんで…」
「そっか(笑)ほら入りな」
「お邪魔します」

梓はペコリと頭を下げた
「今日は弘多の部屋に泊まってもらっていい?」
「はい」
「え!?」
「なによ」
「何よじゃねーよ!」
「あら、不満?」

Σ!

姉ちゃんの圧力で折れた


不満つーか、…梓が可哀想じゃねぇか?
俺だって理性抑えなきゃいけねぇじゃねぇか!


「梓ちゃんお風呂入ってらっしゃい。服は弘多の服着ていいから♪」
「姉ちゃんのじゃだめか?」
「だって…こんなのしか無いんだもん…」
そう言って見せてきたのは革ジャン
「…;」
「ね」
「…はい」

俺は自分の部屋に行き
スウェットとタンクトップを出し、梓に渡した


* * *

弘多が貸してくれた服を持って
お姉さんについていき
お風呂場についた
「何かあったら言ってね☆」
「すいません;」
「いいのよ☆」

チャプッ

体を洗い、湯船に入る

傷が染みて声が出た
「つ!…」

はぁ情け無いなぁ…

あの時なんで負けたんだろ…


* * *

梓の腕にあった切り傷
物凄い痛そうだった
制服もあんなになっちゃって…

制服直すのも一週間はかかっちまうはず…

リビングにいた姉ちゃんに一つ聞いた

「なぁ姉ちゃん、龍騎高校の卒業生だよな」「そうよ?」
「悪ぃんだけどさ…龍騎高校の制服、まだ持ってる?持ってたらさ…」
「そう言うと思って…ほら!!」
目の前に出してきた紙袋の中には
制服が入っていた
「梓ちゃんにあげて?」
「ありがとう」

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