え?元アイドルのお従兄ちゃんがわたしのクリフェラ係ですか!?
第9章 街での出来事
「高砂《たかさご》さん! 僕をどうか、きみのクリフェラ係にさせてくれ……!」
その日の放課後、わたしは同級生の男子にそう頼み込まれた。
「九重《くしげ》先輩の次で構わないから。頼む!」
「……ごめんなさい。あなたの気持ちは嬉しいけど、わたしは夕謡《ゆうた》以外のクリフェラ係を持つつもりはないの」
「そんな……」
「ごめんね」
わたしは呆然とする彼の横をすり抜け、教室で待つ依里子《よりこ》の元へ向かった。
「また、クリフェラ係にさせてほしいって告白?」
「うん」
「ここ最近多いわね。この間なんて、すでに他の女子のクリフェラ係になってる男子からだったし。まったく、節操がないったら!」
「はは……」
「でも、わかる気もするわ。ここ最近の詩菜《しいな》、とてもきれいで色っぽくなったもの。やっぱり、夕謡さんのクリフェラってすごいのね」
わたしは曖昧に微笑んだ。その辺りは自分ではよくわからない。
依里子が鞄を掴むと、わたしを促した。
「行きましょ、詩菜。今日は私の買い物にも付き合ってほしいから、お願いね」
「うん」
今日依里子は蓮路《れんじ》からの放課後の奉仕は受けず、わたしとショッピングに出かけるのだ。
わたしたちは学校を後にすると、ふたりで街へと繰り出したのだった。
その日の放課後、わたしは同級生の男子にそう頼み込まれた。
「九重《くしげ》先輩の次で構わないから。頼む!」
「……ごめんなさい。あなたの気持ちは嬉しいけど、わたしは夕謡《ゆうた》以外のクリフェラ係を持つつもりはないの」
「そんな……」
「ごめんね」
わたしは呆然とする彼の横をすり抜け、教室で待つ依里子《よりこ》の元へ向かった。
「また、クリフェラ係にさせてほしいって告白?」
「うん」
「ここ最近多いわね。この間なんて、すでに他の女子のクリフェラ係になってる男子からだったし。まったく、節操がないったら!」
「はは……」
「でも、わかる気もするわ。ここ最近の詩菜《しいな》、とてもきれいで色っぽくなったもの。やっぱり、夕謡さんのクリフェラってすごいのね」
わたしは曖昧に微笑んだ。その辺りは自分ではよくわからない。
依里子が鞄を掴むと、わたしを促した。
「行きましょ、詩菜。今日は私の買い物にも付き合ってほしいから、お願いね」
「うん」
今日依里子は蓮路《れんじ》からの放課後の奉仕は受けず、わたしとショッピングに出かけるのだ。
わたしたちは学校を後にすると、ふたりで街へと繰り出したのだった。